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荷物の損害や盗難に対する保険

荷物を運ぶなら必須!盗難へのリスクへ備える貨物保険
トラックなどで荷物を運ぶ業務をする場合は貨物保険などへ加入しないといけません。
自賠責保険のような法的制度ではないですが、貨物保険に加入しないと仕事を請けられないことが多い業界です。

 

貨物保険とは

貨物保険とは荷物を運ぶ運送業者などが加入する保険で、交通事故での破損に加えて荷崩れや積み込みなどで生じる損傷や盗難などの損害を補償します。
貨物保険は一般的に運送業者が加入する保険ですが、宅配サービスは送り主が一定の運賃を上乗せすることで補償を手厚くさせるサービスを提供しています。

 

交通事故を起こさなくても運ぶ荷物が損傷するのはよくあることで、元請会社は一定の要件を満たす任意保険と貨物保険への加入を義務づけているケースが多いです。

 

様々なプラン

決まった荷物を毎日運搬する場合は、1年契約などで業務上発生する損害リスクをカバーする貨物保険に加入します。
スポット便やハイリスクな仕事を単発で引き受けた場合は、1運行単位で加入できる貨物保険を活用するのが一般的です。
補償額の上限や補償期間、補償対象外になる要件は貨物保険の種類とプランによって様々です。

 

保険料の目安

貨物保険の保険料は荷物と補償内容によってピンキリで、保険会社によっても保険料が変わります。
軽貨物の場合はおおよその目安として年間25,000~50,000円ほどです。
貨物保険は主に大手代理店型損害保険会社が扱っていて、保険会社ごとで保険料が違います。複数の保険会社から見積比較を取るとよいでしょう。

 

特定の元請会社と専属で委託契約を結ぶ場合は、委託会社が用意している貨物保険への加入を求められることや、貨物保険の保険会社とプランを指定される場合があります。

 

複数の車両を保有する運送会社の場合は全車両包括契約の貨物保険が人気で、年間20~50万円ほどの保険料で契約しているケースが多いです。
貨物保険には輸送車両を特定しない売上高包括契約や、1台単位で補償を付ける車両を取り決めする特定車両契約など様々な種類があります。
プランによって保険料の相場が大きく変わってくるので、複数の保険会社から見積をとって比較検討するとよいでしょう。
保険料の安さだけではなく補償範囲や特約の内容などまで考慮することが大切です。

 

 

職業ドライバーの盗難リスク

盗難に遭いやすいもの~荷物以外で狙われるものは?盗難リスク
職業ドライバーの盗難被害で非常に多いのが、海上コンテナと車両ごとの盗難です。
海上コンテナは人が少ない湾岸地区の置き場やヤードを狙った犯行が多く、海外へ輸送予定の荷物が盗難された場合は通常の貨物保険で補償されないケースがあるので注意してください。
海上コンテナを扱う場合は国内外での様々な盗難リスクに配慮した保険へ加入しないといけません。

 

盗難に遭いやすい車両

このほか、商用車で被害が多いのが車両そのものを狙った盗難です。
運送業でよく使われるハイエースは盗難被害が多い車種の代表的な存在で、トラックを狙った犯行も多く見られます。

 

車両の盗難にあった場合は、任意保険の車両保険などで補償できますが、盗まれた車両に積んでいた荷物は全額補償されないケースが多いです。
補償される場合でも任意保険の車両保険は上限が定められているのが一般的なので、職業ドライバーは貨物保険などで手厚くカバーしないといけません。
翌日に運ぶ荷物を事前に積み込みする場合などは、車両の盗難に備えて保険へ加入するようにしてください。

 

ほかにも宅配などで施錠せず一時的に車両を離れた隙に、少量の荷物を盗まれる被害事例があります。

 

積んでいる荷物の金額や盗難被害に遭う可能性が高いシチュエーションを見極めて、適切なプランで保険加入することが大切です。
盗難被害については任意保険や貨物保険のほかに企業保険で補償をつけられる場合があります。